静岡県伊東市の田久保眞紀市長(55)は、2025年7月2日に記者会見を開きました。「東洋大学を卒業した」という学歴は事実ではなく、実際には「除籍」だったと認めたのです。
この問題は、市議会に届いた怪文書から始まりました。その後、市長は大学に確認し、除籍を認識。さらに、市議会や市民との摩擦を経て、記者会見に至りました。
この記事では、一連の経緯を時系列で整理し、今後の注目点についてもわかりやすく解説します。
疑惑のきっかけは“怪文書”
まず最初に、2025年6月初旬、伊東市議会議員のもとへ匿名の怪文書が届きました。その文書には「田久保市長は東洋大学を卒業していない」と記載されていました。
この指摘により、市長の学歴詐称疑惑が一気に広まりました。結果として、議会内では調査や説明を求める声が相次ぎました。
曖昧な説明に議会が反発
- 6月中旬、議長が卒業証明の提示を要請。しかし、市長は文書を一瞬だけ見せ、コピーは提出しませんでした。
- 6月25日、市議会で「卒業しているか」と質問されるも、「弁護士に任せている」と明言を避けました。
- この対応により、議会では「百条委員会」の設置が本格的に議論されました。
大学での確認で「除籍」が判明
次に、6月28日。市長は東洋大学を訪れ、卒業証明を正式に申請しました。
その結果、大学側は「卒業記録は存在せず、除籍である」と明言。これにより、怪文書の内容が事実だったことが判明しました。
記者会見で除籍を認める
7月2日、田久保市長は市役所で記者会見を行いました。内容は以下の通りです。
- 「卒業したと誤って認識していた」
- 「大学生活は自由に過ごし、通学状況は曖昧だった」
- 「選挙公報には学歴を記載しておらず、法的には問題ない」
市長は涙を流しながら謝罪しましたが、辞職する意思はないと表明しました。
今後の焦点は信頼回復と議会対応
現在、議会では百条委員会の設置が検討されています。今後は、大学への照会や市長本人の証人喚問が実施される可能性もあります。
また、市民の間では「信頼を回復できるのか」という声が広がっています。今後の展開次第では、市長の進退にも影響が出ると予想されます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 除籍とは何ですか?
大学側が学生の在籍資格を失効させ、学籍簿から削除する措置です。中退とは異なります。
Q2. 学歴詐称で罪に問われるのですか?
選挙公報などに虚偽の学歴を記載すると、公職選挙法違反となる可能性があります。ただし、今回は記載がなかったため、法的責任は問われていません。
Q3. 市長は辞任するのですか?
本人は辞任しないと述べています。ただし、今後の議会や市民の反応によっては状況が変わる可能性もあります。
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